北海道に移住して学んだことから、札幌観光と札幌生活に本当に役立つ情報へまとめあげたブログです。

“北海道には梅雨が無い” は本当か?/北海道おすすめ記事を検証

北海道の夏の気候は、夏の暑さ地獄がないこと及び梅雨が無いことが最大のメリットであると旅行サイトやブログ記事で良く書かれている。

ところが、今年は関東が6月末で早々に梅雨明けした中、北海道では記録的な雨量とともに、雨の日が長い期間続いている。

そこで、本当に北海道には梅雨がないのか?今年が単なる異常気象であったのか?検証してみた。

>以下全ての気温データの出典元:気象庁ホームページ

今年(2018年)の状況

札幌の6月の雨量は、梅雨の東京とほぼ同じくらいで、平年のほぼ3倍、過去50年間で2番目に多かった。

また、札幌の7月上旬の日照時間は、過去50年間の平均が55.6時間のところ21.4時間であったとも報道されている。

函館では、最近50年間の平均が44.3時間であるところ今年はたったの3.7時間、室蘭は同じく43.1時間が3.3時間、苫小牧は33.5時間が7.9時間、旭川は57.8時間が17.1時間と、この50年間で最低の日照時間であった。

6月下旬、梅雨の東京と同じ雨量があり、7月上旬、東京は梅雨明けしたが北海道は深刻な日照不足に陥った。

まずは、今年の状況を確認するべく、6月下旬・7月上旬の雨の日・日照率について、札幌を東京はじめ全国各地と比較した。

雨の日の日数(札幌vs全国各地)

1日に1mm以上の雨量のあった日の日数で全国各地を比較した。雨量でなく日数としたのは、雨量は一時的な豪雨に影響されてしまうため、長い間雨が降ったことの比較においては適切ではないためである。

単位:日6月中旬6月下旬7月上旬
札幌336
東京533
仙台525
名古屋444
金沢534
大阪444
福岡556
那覇426

札幌の7月上旬は、1mm以上の雨が降った日は10日のうち6日もあり、本州各地よりも多い。特に東京との比較では2倍の日数にもなった。

尚、比較する全国各都市に本来は広島を入れるべきであるが、今回は西日本豪雨のことを考慮し、あえて比較対象から外した。

日照率(札幌vs全国各地)

日の出~日の入時間に対する日照時間の割合を示す日照率で全国各地を比較した。日照時間ではなく日照率としたのは、緯度の関係で日の出~日の入時間が北海道と沖縄で約3時間も違うため、都市間の比較においては時間での比較は適切ではないためである。

単位:%6月中旬6月下旬7月上旬
札幌322314
東京115246
仙台185034
名古屋404035
金沢324541
大阪344535
福岡443327
那覇325729

本来本州九州が梅雨の時期である6月下旬・7月上旬において、札幌の日照率は本州九州の地域に比べ大きく下回っている。

過去50年間のデータ

過去はどうであったか?日照率と雨の降った日の日数について、札幌と東京で、少し長くなるが50年間分を比較した(北海道各地が、過去50年間で最低の日照時間であったとのことから、50年間分の数値をとってみた)。

7月上旬50年間の各年及び50年間平均値

日照率(%)1mm以上日数
札幌東京札幌東京
1969年57626
1970年64415
1971年442824
1972年324423
1973年295311
1974年491009
1975年192625
1976年723403
1977年193543
1978年523623
1979年375063
1980年35725
1981年263453
1982年793601
1983年481735
1984年393822
1985年401923
1986年221047
1987年413054
1988年402131
1989年511514
1990年481144
1991年412524
1992年453223
1993年822005
1994年303132
1995年20836
1996年262655
1997年236321
1998年123512
1999年333346
2000年284816
2001年266940
2002年382532
2003年471316
2004年206251
2005年271247
2006年53826
2007年551513
2008年402903
2009年211046
2010年102525
2011年314341
2012年303227
2013年424433
2014年382527
2015年49738
2016年483922
2017年454923
2018年144663
50年平均38.328.82.53.9

確かに今年(2018年)の7月上旬は、異常な気候(雨の日数・日照不足)であったことが分かる。しかし、50年間の平均値を見ると、日照率で約10%の違い、雨の日の日数では1.4日の違いと、意外に差が少なき感じがする。

そこで、10年ごとに区切って計算しなおしてみた。

7月上旬の10年単位での平均値

日照率(%)1mm以上日数
札幌東京札幌東京
09‐18年32.832.03.04.5
99-08年36.731.42.54
89‐98年37.826.62.33.6
79-88年40.726.23.23.4
69-78年43.727.61.64.2

札幌の日照率は1969年~1978年と1979年~1988年は平均値が40%台であったのに対し、1989年(平成)以降の30年間は直近10年間の32.8%まで下がり続けている。

東京は全くの逆で20%後半だったのが30%台に上がっている。50年間比では札幌と東京の日照率の差は10%あるが、最近10年間はわずか0.8%しかない。

雨の降った日の日数は、50年間の変化は特に感じられない。

6月下旬の50年間及び10年単位の平均値

ここまで北海道に梅雨無しと言われる部分に優位性が無くなっているのか?どこかが北海道をアピールするために誇張しているだけなのか?

そこで、6月下旬についても調べることにした。長くなるので、50年間と10年単位の平均値だけを記載することにする。

日照率(%)1mm以上日数
札幌東京札幌東京
50年平均42.722.52.24.7
09‐18年41.427.92.54.4
99-08年39.219.92.34.4
89‐98年40.722.61.84.0
79-88年46.821.31.85.2
69-78年45.620.62.75.4
2018年23.052.03.03.0

6月下旬での比較では、やはり期待通りの結果となった。50年平均において、日照率も雨の日の日数も約2倍の差がある。

北海道の記録的な雨量に注目しすぎて7月上旬で比較し始めたが、北海道に梅雨無しのメリットが一番でるのは、6月下旬であった。

但し、札幌の日照率が昭和の時代に比べ平成の時代(1989年以降)の方が低くなっている点については、7月上旬と同じ結果となった。少しずつ、札幌も梅雨的な気候に変化しつつあるのであろうか?

梅雨は無いが蝦夷梅雨はある

本州に長雨を降らせる梅雨前線は、オホーツク海高気圧の勢力により、北海道まで伸びてくることができない、また伸びてきたときには勢力が弱まっていて「梅雨」と言えるほどの状況ではないとのことから、北海道には梅雨が無いということになっている。

それでも、6月中旬~後半頃に北海道太平洋側で雨が多く降ったりすることが2週間くらい続く年があり、この現象が蝦夷梅雨と呼ばれている。

但し、毎年来る現象ではなく、来る時期も一定ではないため、気象庁が定義する「梅雨」には該当しないとのこと。

最後に/札幌移住なら後悔・失敗の確率は低い?

北海道おすすめ記事によくある“北海道には梅雨が無い”は本当か?の検証結果としては、やはり理論的な梅雨はなく、通常においては6月下旬を中心に長雨の影響も東京よりは少ないことが分かりました。

但し、今年(2018年)のような年もあることと、日照率の優位性が昭和の時代より減っているのは数値上に現れています。あまり、過大評価しすぎると失墜にもなりえますので、ほどほどの期待感にしておいた方が良さそうです。

本ブログでは、北海道移住の様々な口コミやブログ記事を検証しながら、北海道移住において失敗と後悔の無い計画づくりまで辿り着きたいと開設しましたが、恐らくは札幌が一番確率の高い移住先であると想定しています。

この7月上旬、過去50年間で一番の雨量となった地域もある北海道では、西日本豪雨のような人災にはなっていないものの、農作物への影響は甚大な被害が出ています。

過去の経験から、この農作物被害は札幌市内でも野菜等の価格高騰という悪影響などが免れないのですが、幸いにも水害を直接は受けていません。

また、雨が降ると通勤通学や外出が億劫になりますが、札幌市内は地下鉄や地下街なども整備されているため、長くうっとおしい雨に対し、少しでも避難できるインフラが整備されている分、北海道内他地域よりは良い地域であると言えます。

最後になりましたが、記録的な大雨により被災されました皆様には心よりお見舞いを申し上げますとともに、 一日も早い復旧・復興をお祈り申し上げます。

<出典・参考元>
気象庁ホームページ
https://www.jma.go.jp/jma/

error: Content is protected !!